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WebサイトにEPUB 3を表示する

Written 6月 21st, 2013

スクリーンショット 2013-06-21 12.33.36昨日、WebブラウザーでEPUB 3を表示し、エンベッドできるBiB/i(ビビ)が公開されたので、早速Gene Mapperの無料プレビューもBiB/iに切り替えることにした。

iBookstore用に作成したPreview用のEPUBがそのまま表示できているのはちょっと感動的だ。

EPUBはAmazonのKindle Direct PublishingiBookstore、そしてKobo Writing Lifeなど、セルフ・パブリッシングを持つ多くのチャネルで利用されている最もメジャーなフォーマットだ。

プロプライエイトなビュワーとビルダーしかないが“オープン”なXMDFというフォーマットもあるらしいのだが、個人出版人にはほとんど関係がない。

EPUBはWebブラウザーに親和性の高いHTMLやCSSを用いているため、多くのEPUBリーダー(電子書籍リーダー)やアプリはWebKitに代表されるWebブラウザーエンジンを用いて表示している。だが、このファイルをWebサイトに埋め込むのが難しかった。

特にEPUB 3で拡張された日本語の縦書きを表現するには、iOSやAndroidで動作しないAdobe AIRを用いたAIR草紙がほぼ唯一の方法だった。

Webサイトへのエンベッドを用いた「立ち読み」は、知名度と信頼度において大きくメジャー出版社から水をあけられている個人出版人にとって、とても重要なプロモーション手段だ。KindleやiBookstore、Koboなどのチャネルでも「サンプル」のダウンロードで「立ち読み」に相当するプロモーションはできるものの、それはチャネルが用意した購買動線の支流のひとつでしかない。

この状況がBiB/iで変わる。

JavascriptベースのBiB/iはPHPなどのサーバーサイドプログラムを一切必要とせず、Webサーバーのディレクトリにフォルダを配置するだけで利用できるし、ローカルでも動作確認することが出来る。そんな現代的な設計が素晴らしい。

表現力も十分だ。WebKitを用いるChromeとSafari(そしてOpera)ならば、EPUB 3を多くの電子書籍リーダーと同程度のレイアウトで表現することができるだろう。

BiB/iは修正MITライセンスであるため、著作者表記を適正に行えば改変したプログラムを再配布しても、自分のサービスに組み込むこともできる。Githubのレポジトリももちろん用意されている。

開発してくれた松島智さんに感謝!

サイン会とトークショウを行います

Written 5月 1st, 2013

party『Gene Mapper -full build-』が発売されて、はや一週間が経とうとしています。新人の処女作でありながら、ミニフェアを実施していただいている書店や、はやくもありがたいレビューをいただきはじめているなど、市場や読者の皆さんの反応を日々楽しんでいます。

そんな中「サイン本」という声が上がってきましたので『Gene Mapper -full build-』の出版を記念して、サイン会を開催することにしました。

場所は下北沢の〈本屋B&B〉、開催日時は連休明けの5月7日20:00から2時間となります。詳しくは以下の要項をご覧ください。

『Gene Mapper -full build-』サイン会&トークナイト @下北沢B&B

当日は〈マガジン航〉の発行人でもあり、文芸評論家の仲俣暁生さんをお招きして、デジタルボーンからの商業出版デビューと『Gene Mapper -full build-』の創作について語るトークナイトも併せて行います。左の写真のような創作ノート、そして執筆環境であるScrivenerを持ち込み、実際にどのような環境でGene Mapperからのフルビルドが行われたのかを皆さんにお見せいたします。

『Gene Mapper -full build-』はセルフ・パブリッシングされた「Gene Mapper(後日、Gene Mapper -core-と改題します)」のストーリーラインを元に大きく改稿した作品なのですが、そこで新たに登場したキャラクターや扱っている事件の背景を描いたチャート図、キャラクターの検討を行うために描いたキャラクターシートなどをお見せする予定です。

話のお相手をしていただく仲俣さんはSFにももちろん深い造詣を持ち、早川書房より出版されている飛浩隆さんの『グラン・ヴァカンス』の文庫解説も寄稿されているので、作品世界そのものに対する鋭い指摘も行われることでしょう。

まだ『Gene Mapper -full build-』をお持ちでない方も、本屋B&Bでお買い求めいただけます。有料のイベントではありますが、たっぷり2時間のトークナイトはGene Mapper世界だけでなく、電子書籍からの商業出版デビューの状況、そして編集者とのコラボレーションが自力で出版したセルフパブリッシングとどのように違ったのか、これからインディな作家のチャレンジはどのような方法が考えられるのかなど、様々な視点でお楽しみいただけることでしょう。

お時間があるかたは是非とも連休明けに下北沢に足をお運びください。

第0回(白石俊平と)カッコいいやつらに出演

Written 4月 17th, 2013

去る4月11日、白石俊平(@shumpei)さんが主催されるイベント「第0回(白石俊平と)カッコいいやつら (テーマ: 電子書籍時代の寵児たち)」に出演しました。ゲストは私と達人出版会の高橋征義(@takahashim)さん。日本Rubyの会や高橋メソッドでも有名な方です。

エネルギッシュにHTML5関連のセミナーを開催し続けている白石さんがご自分のお名前を冠したイベントを開催されると聞いて、出演依頼に応じることにしました。

銀座のリクルートアネックス1ビルの地下で開催されたイベントの模様は、ただただしさんの日記でも紹介いただいています。

「(白石俊平と)カッコいいやつら」に行ってきたよ

本日、当日の動画が公開されましたので紹介いたします。

すてきな会を催していただき、ありがとうございました。次は、観客として参加いたします。

iBookstoreでセルフ・パブリッシングするための方法

ibooks store

今日から、Gene MapperがiBookstoreの日本語マーケットでも販売できることになった。ストアのオープンを記念したキャンペーンは4月27日(なぜこのように半端な日付になっているのかは、前のエントリーを参照していただきたい)まで、300円の特別価格で販売する。手に取る機会がなかった方も是非この機会にサンプルから入手してみてほしい。iBooksの美しい表現は、特別なものだと個人的には感じている。

ここで、iBookstoreへ、セルフ・パブリッシングで書籍を登録する方法を紹介することにしよう。

準備しなければならないのは、出版するEPUB日本の銀行口座Apple ID(当然、クレジットカードも必要になる。出版専用がいいよ)そしてSS4で取得したEINコードだ。いろいろと時間はかかるが、iBookstoreの出版をさせるiTunes ConnectのシステムはKDPよりも明快で、オンラインで全ての登録を済ませられる優れたものだ。じっくりやれば、誰にでもできる。

0. 出版物の準備

EPUB3を準備する必要がある。iBooksだからといって特に癖があるわけではない。普通のEPUBを作れば大丈夫だ。

IDPFのチェッカーぐらいは通しておこう。内容については後の「レビュー」で紹介する。

追記:iBookstoreが他のセルフ・パブリッシングチャネルと最も異なるのが、サンプル制作だ。立ち読みに相当するサンプルを、自ら作成できる。Gene MapperはiBookstoreへ第一部丸ごと読めるようなサンプルを制作してアップロードしている。

1. EINの取得

iBookstoreの出版はiTunes Connectへの登録が必要となるが、有料の書籍を販売するならば納税者番号がなければならない。

Apply for an Employer Identification Number (EIN) Online

私は電話で取得したが、EINが有効になるまで2週間以上かかる。発行された瞬間から法的には有効ではあるのだが、Appleなどの企業が参照するデータベースに登録されるまでの時間が長いのだ。アクティブになったかどうかを調べる有効な手段は、2週間が過ぎたら、毎日2.のステップを繰り返すことぐらいしかないような気がする。

いろいろな取得方法があるが、楽しいのはきっと電話だ。その場で発行してくれるし、担当者がフレンドリーで泣かせる。「Great novelかよ!がんばれ!」って言ってくれるよ。

2. iTunes Connectアカウントの登録

Your Books on the iBookstore からApple IDを使って登録する。

Screen Shot 2013-03-06 at 18.55.27

 

続けて、有料書籍を販売するか、無料書籍を登録するか選択できる。

step-1

ここで注意が必要だ。無料書籍のみ登録するためのアカウントを、有料書籍も販売できるように変更する方法がない(少なくとも、私には見つけられなかった)。有料書籍を販売するつもりならばScreen Shot 2013-03-06 at 18.56.50を必ずクリックしよう。そして、次のステップで1.で取得したEINを入力することになるので、EINが有効になったことを確認してから、iTunes Connectの登録は行う必要がある。

EINが有効であれば、iTunes Connectへ、書籍販売者としてログインすることができる。おめでとう。

step-2

3. iTunes Connectアカウントのセットアップ

Screen Shot 2013-03-06 at 19.10.29

iTunes Connectのセットアップはこの項目になる。ここから銀行口座を登録する。

セットアップが終わった後も、Contracts, Tax and Banking、とくにContractsは時々更新されるので注意してみる癖を付けておこう。

Contractには、契約できるContractシートが用意されている。Requestすれば数時間で有効になるだろう。

TaxはEINが登録時に入力されているので、セットアップ済み。銀行もプルダウンメニューから選ぶだけだ。

とにかく、この辺の仕組みは、iOSのApp Store譲りでよくできている。KoboやGoogle Plays、KDPのいずれと比較しても、最もよくできたインターフェイスだ。全てがオンラインで操作できる。入力を間違えることがないし、郵送も、不当に待たされることもない。

4. 書籍の登録

iTunes ConnectのDeliver ContentsからiTunes Producerをダウンロードする。こんなアプリだ。

step-4

Create New Packageで登録するコンテンツを作成していくが、特に操作に迷うところはないだろう。タブを左から右に進めて、情報を入力していくだけだ。2012年の11月のアップデートからISBNは不要になった。ISBNは、なければ入力しなくてもいい。

step-5

この登録方法も、あらゆるセルフ・パブリッシングサービスの中で最もよくできている方法だ。国や地域ごとの価格などもまとめて変更することができる。現在登録できるのは50。ここで、Deliverまでたどり着ければ、出版準備ができることになる。

Apple名物、レビューのターンだ。

5. レビュー待ち

2〜3週間は覚悟しよう。そして、直しが入ることも……私は二度、訂正することになった。一度目は書影画像に枠がついているという言いがかりで、二度目は「スペルミス」だった。表紙データの中に含まれていた文字にスペルミスがあったのだ……お恥ずかしい。Illustratorのスペルチェッカーがリアルタイムじゃないのがいけない。

Screen Shot 2013-03-06 at 19.25.40

つまり、iBookstoreのレビューは、画像の中に含まれている文字を(OCR等も使っているのだろう)読んでいるということになる。ポルノを画像文字で出版しようとしている人は諦めた方がいい。

6. プロモーション

iTunes Connectで特価などを指定できるが、これも他のセルフ・パブリッシングでは見られない、スケジュールされた価格変更が実行できる。いつ価格が変更されるのか分からないKDPなどと違って、タイトなプロモーションを実行できるのだ。

まとめ

駆け足で紹介してきたが、いずれ、iTunes Connect、iBookstoreの出版方法を示す書籍がiBookstoreに並ぶことだろうから、詳細はそのような書籍を参考にしていただきたい。とにかく今試したい、という方向けに必要最低限の情報をまとめてみた。

AppleのiTunes Connectは、数万人とも言われるiOS App Storeで鍛え上げられたためもあるのだろうが、とにかくよくできている。日本人ならばEINの取得以外は、全てオンラインで澄むのではないだろうか(e-mailでSS-4を実行するという強者ならば、全てをオンラインで澄ませることも可能かもしれない)。

そしてiTunes Producerというアップローダーの存在は大きい。入力漏れを事前に確認でき、51もの国と地域での販売価格をコントロールするインターフェイスは他のセルフ・パブリッシングサービスにも見習ってほしいところだ。

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