DNAメモリー

「Gene Mapper」世界では蒸留作物じょうりゅうさくもつのDNAにコメントやドキュメント、ヘッダー情報などをGxMLのタグとして格納できるとしているが、現実世界でも同じようにDNAをメモリーとして使う研究が進み、今日、1バイトに相当する情報を書き換えることに成功したとのことだ。まさに「現実化するGene Mapper世界」だ。

Rewritable DNA memory shown off

ソリッドステートな半導体が1947に生まれてから25年後、1972年には8bitのマイクロプロセッサー8008が登場し、その25年後にはコンピューターがチェスのチャンピオンを打ち負かしている。今、書き換えられるDNAは8bit。Gene Mapper世界が到来する25年後、どれだけのことができているだろう。

人体通信

光ファイバーや銅線、電磁波ではなく、フレッシュな人体を通信媒体として用いる人体通信は世界各国で研究開発が進められている。本書Gene Mapperでは、拡張現実のデータをコンタクトレンズやメガネに転送するため、またオフィスの鍵や、屋台でコーヒーを買うときに携帯電話を握りながら相手の端末を触るという形で登場するが、これはもうすぐ現実的なソリューションになりそうだ。

Gene Mapperの最終構成を行っているときに発表されたEricsson社のConnected Meは、恐らく理論上の上限である40Mps程度を狙っているのだろうか。将来的にはHDのムービーならば充分に転送できるとしている。うかうかしていると現実に追い越されてしまいそうだ。

同じような技術は世界各地、もちろん日本でも行われている。KDDI研究所の発表も記憶に新しい。ここでも10Mbpsとしている。

他人のもつ機器とのコミュニケーションだけでなく、身体に密着させた複数の機器同士の通信にももちろん使えるだろう。高い信頼性が必要な現場では同じインターフェイスを用いたままで、皮膚の表面に導電性の強い液体を塗布することでより高速な通信も行えるかもしれない。

Google Androidが提唱している、NFCを用いたBeamは、端末同士を重ねるほど接近させることでデータ通信を行う。面白いが、ひったくられることを考えると、屋台での決済には使えるものではない気がする。こちらは心の許せる相手と使う技術になっていくのだろう。